おもいで

鮮やかな思い出はすてきだ
だがおぼろな思い出も懐かしい
あの秋のハイキングで
君は僕になにを告げたのだろう

あまりの紅葉に
あまりの鮮やかさに
僕はなぜか浮き浮きしてしまい
都心からのあまりの近さに
あまりの故郷らしさに
僕は君さえも忘れそうになった

本当はとても大切なことを
あの日の君は告げたのだ
別れの季節が近づいていることを
田舎に帰るとか言ったことを
はっきりしないおもいでが
この秋はひどく懐かしくて<高尾山>