あこがれ

淋しいね・・・
青春とは明日が見えない季節で
通れはしない門だと分かっていれば
はなから
寄り付くこともなかったのに

哀しいね・・・
あこがれに揺れていた頃は
手に入らない聖少女を思うように
いつもあの門だけを心にためて
それだけが生きがいなどと思って

不思議だね・・・
閉ざされたあこがれが
あこがれだけで終わって数十年
ぼくはしっかりと生きていて
わずかだが明日が見えるなんて<東大赤門・文京区>