水の故郷

あの水たちに
故郷があるならば
それはどんな風景だろう
水の母が水の子を作り
水の子達が水の村を作る
それはどんな風景だろう

水の故郷には
いつも風があるだろう
水と風は仲間になり
朝霧と夕暮れが訪れ
樹々の梢の先からは
雲までが友達の顔をする

水の故郷とは
水が何よりも美しく
水が何よりも清々しく
詩人が死にたいと思う場所だ